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本のカテゴリー
「本や資料の記録」カテゴリーアーカイブ
母
誰にとっても、母はほかの人と違う存在であり、子供の心の中で母が占める割合は非常に大きい。息子からみても娘からみても、そのことはさほど変わらないのだろう。決して父親が特別な存在ではないという気は更々ないが、その父親でさえ自らの母親に対してはほかの人と違う存在であることは感じているはずだ。 続きを読む
普通の住宅、普通の別荘
ひさしぶりの読書記録。最近ではずいぶんとあちこち衰えてきた。視力や思考力に始まり、記憶力や継続して物事に取り組む気力、果ては人の話を聞き取る聴力までが低下していることに、”あぁ、これが老いなんだな”と実感する。気持ちのありようだと言われる向きもあろうが、そんなことは個人差があるのだから、私の個性の一部だと思って、放っておいてもらいたい。 続きを読む
なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか?
なぜだろう? どうして企業経営者の多くはゴルフをやるんだろう。接待で仕事のためにゴルフをする人もいないこともなかろうが、私は自分の経験からみて仕事上の付き合いのためだけにゴルフをする人はごく一部と思う。多くの人はのんびりしたい、ストレス発散、植物の中に身を置く、練習した分だけ成果が見えるなど、いろんな動機の組み合わせでゴルフを楽しんでいると思う。 続きを読む
沈黙入門
通勤途中の駅、昼ごはんを食べに行ったレストラン、会社帰りの街中・・・・すれ違う人は十人十色。本当に世の中には面白い人、一風変わった人、目を奪われる人が多くて驚かされる。人だけじゃない。’えっ!?’と思うことに出くわす事が多い。そうしたとき、私は驚かされるだけでなく、大抵独り言を呟いてしまう癖がある。 続きを読む
55歳からの一番楽しい人生の見つけ方
サラリーマンとして働くのは、20代前半から60歳頃までおおよそ40年。一方定年後の人生は約20年。つまり・・・
定年までの労働時間 40年×8時間 = 定年後の自由時間20年×16時間
なかなかどうして、十分な時間があるではないか。 続きを読む
ワーキングプア
選り好みさえしなければ、仕事はいくらでもある。”働く機会がない”というのは、働かないための言い訳だ。”自己責任である”、多くの人はそう感じているだろう。しかし真面目に働いても豊かになれない現実があり、すべてが”怠け者の言い訳”とは言えないようだ。 続きを読む
脱サラ農業で年商110億円!
農業政策と食料自給率を結びつけて論じられることがある。農業の経営環境を改善し、就農人口の増加・農業の大規模化によって生産高を増やせば食糧自給力が向上し、自給率も改善するというシナリオだろう。何か違和感を感じる。 続きを読む
20歳のときに知っておきたかったこと
”How much money could you earn with only $5 & 2 hours?”
(”手元の5ドルを2時間でいくらにできるか?”) こんなことを聞かれても、私には「株式投資」くらいしか思いつかないだろうな。真面目に受け止めれば受け止めるほど・・・ 続きを読む
クラウド
小池良次さんと初めてお会いしたのはサンフランシスコのアージェント・ホテル(今はウェスティン・サンフランシスコ ホテル)。
1999年10月、自分で企画したシリコンバレー視察のプランナー兼ツアコン兼現地コーディネーター兼通訳としてサンフランシスコを訪れた。 続きを読む
今日もていねいに
もうすぐ”天命を知る”はずなんだけど、まだまだ気持ちがとんがることがある。成長が乏しいんだな。やらなければならないと思う事柄も多く、時間に追われる慌しい生活。過敏な感性と気遣いが必要と思い込んでしまう人間関係。そんなことが心の向くべき矛先がブレさせてしまうのだろうか。 続きを読む
休日手帳
1年間には、それぞれ52回ずつの土曜日と日曜日がある。さらに祝日が15日あるから、合計で119日の休日がある。あらためて119日という日数を頭の中で思い浮かべると、想像できないくらいにたくさんのことができそうだ。とはいえ、具体的にイメージできないほどの時間の塊を目の前にしたとき、「いったい俺は何をしたらよいのか」と迷い、結局何もできなかったと感じて、軽い失望感に取り付かれたりすることもあるだろう。そんなとき・・・ 続きを読む
マイクロソフトでは出会えなかった天職
仕事を通じて何かを成す。成すものは何でも良いが、普通の生活者や弱い立場の人が喜んでくれることが大切。マイクロソフト(オーストラリア)の幹部だったジョンとは比べることなどできないが、同じIT業界で仕事をしている私自身、本書の書き出しにあるストレスやプレッシャー、疑問は毎日のように感じる。 続きを読む
インパラの朝
「インパラの朝」はギンザコアにあるブックファーストの旅行本コーナーの一番目立つ場所に平積みされていた。装丁が目を引き、手に取った。(表紙の写真は「アジアン・ジャパニーズ」の小林紀晴氏)
著者の名前に聞き覚えはないが、2009年度の「開高健ノンフィクション賞」を受賞したという。 続きを読む
高校生のための論理思考トレーニング
トゥールミン・モデルについて調べているときに本書を知った。トゥールミン・モデルとは、イギリスの哲学者 ステファン・トゥールミン(のちにアメリカに帰化)の発表した思考ツールで、Claim、Data、Warrantの3要素を基本構造として議論分析する。そのため「三角モデル」とも呼ばれる。 続きを読む
働き方革命
決められた時間で成果をあげて職場を後にすること、そして残りの時間を自分のライフビジョン(”周囲(ハタ)の人を楽(ラク)にする”という意味の”働く”)のために時間を使い、たくさんの「ハタラク」をもった人生を勧める。フランクリン・コービーによる7つの習慣で、自分も将来や行動を地域の一員や父親、夫、趣味やライフワークで所属する組織の一員など多く役割や立場で目標を考えることに似ている。 続きを読む
湘南の風に吹かれて豚を売る
ある日、仕事を通じて知り合った方に銀座の和食レストランに連れて行っていただいた。日ごろから、顔を合わせれば仕事に限らずに話題が広がる間柄だ。その日連れて行っていただいたレストランは、湘南で暮らす30代の女性が経営している。 続きを読む
読書は1冊のノートにまとめなさい
本の読みっぱなしはもったいない。
このサイトに読書の記録をブログに残しはじめて9年になる。せっかく読んだ本なのに、何も残らないのはもったいない。何かのとき思い出す助けになればと、このブログを書き始めた。いずれ家族がこのサイトを見て、私の読んだ本や感想、考えたことを知る様子を想像するのも楽しい。 続きを読む
場所はいつも旅先だった
旅先では、自分のスタイルが如実に表れるものだ。
著者の松浦さんが書く文章は、適度な形容や言いまわしやその場の情景を髣髴させる言葉の選び方が洗練されていて、私にとって印象が良い文章だ。女性に関する記述が多い点は好き嫌いが分かれるところだが。 続きを読む
世界一周航空券 Perfect Book
「世界一周」という言葉からは、何年もの時間をかけて、世界中の国々を隈なく歩き回ったり自転車で走ったりというイメージが沸いてくる。この世の中には「世界一周航空券」というものがあり、普通の往復航空券に比べて割安に世界を飛びまわれるという。世界一周を実現するには30万円余りの資金と最低2週間程度の休暇があれば良いらしい。これはなかなか手ごろではないかと期待が膨らむ。 続きを読む
食べてはいけない
旅するときの楽しみのひとつが食事だ。食事などというと少し気取った感じになるが、言うなれば、地元の食べ物を地元の人と同じ食べ方で食べてみる。ときには、日ごろ食べることのない食べ物がテーブルに並んだり、普段自宅で食べているものがその土地のタブーだったりと、「違い」を目の当たりにする。 続きを読む
笑う食卓
飲み食いほど好き嫌いや感じたままを言いやすい対象は、ほかに見当たらない。誰もが何を言っても”一応の意見”に見えるあたりは、スカスカ感が止まらない。ブログもテレビ番組も雑誌もガイドブックも・・・。レストランや居酒屋に対する感想(批評などと呼べない感想が多すぎる)は何をかいわんやである。
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旅する力
一年間の”浪人”生活がやっと終わり、19歳になった年の春に初めて海外へ出かけた。初めての一人旅だったかもしれない。言葉もできず、声をかけてくる人すべてが何か下心や悪いたくらみをもって声をかけてきているように感じ、怖くて宿の外に出るのも足が向かなかった。
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人望の研究
(あぁ・・・今日も仕事行くのイヤだな)
なんて思う日が増えてきたら、黄色信号。むしろ赤信号に近い。寝起きの気分がそんな日は、大抵好きでない人に会わねばならない、面倒くさい仕事が待っている日だ。
多かれ少なかれ他人に対する好き嫌いって誰にでもあるから、相手から見た自分も相手の”好き嫌いフィルター”に掛かっていて、(イヤだな・・・)って思われているのだろうな。 続きを読む
コーヒー「 こつ 」の科学
最近ちょっとしたコーヒーブームの再来らしく、コーヒーの淹れ方や豆の産地や流通にこだわりをもった喫茶店(カフェ?)が増えているようだ。かくいう私は10年ほど前までは粉末のインスタントコーヒーを日常の飲み物とし、喫茶店のドリップコーヒーは苦くてうまくない飲み物と思っていた。正直に言えばおいしさや良さがわからなかった。 続きを読む
旅の風俗史
廃藩置県が行われるより前、1870年(明治3年)に明治政府が大藩15藩に各藩から二人ずつの海外への留学視察を命じた。そして1870年から1871年の二年間の間に約400人がこれに応じて留学生となった。渡航に際して、留学生には次のような注意書きが手渡された。
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笑われ力
大笑い・苦笑い・薄ら笑い・泣き笑い・バカ笑い・照れ笑い・高笑い・含み笑い・せせら笑い・作り笑い・思い出し笑い・独り笑い・追従笑い・貰い笑い・・・
日本語には「笑い」を表す言葉がいろいろあるが、笑っている姿よりも、お腹の中で思っていることによって「笑い」を区別する言葉が多いようだ。日本人のコミュニケーションでは、ホンネ本心に被せて「笑い」を使う場面が多いことを示しているのか。 続きを読む
世界遺産の街 クスコで暮らす
インカの中心地クスコまでは、ペルーの首都リマから飛行機で約1時間。アンデス山脈を下に見ながらの1時間は短い。クスコの人口は約30万人の大きな街は標高約3600mにある。徐々に高度を下げるにしたがって、乾いた土色の壁の家々が間近に見える。かつての帝国の中心らしく、家並みは整然とした印象だ。 続きを読む
中南米スイッチ
「思う存分長い旅に出たい」 ・・・・ その気持ち、よーくわかります。
毎日疲れたり達成感があったり、仕事もなかなか楽しいけれど、たまには長い時間を費やしてじっくりと旅をしたい。もちろん行き先はどこでもいいが、自分が興味を感じる場所がいい。ただしスケジュールどおりに連れ回されたり、眺めるばかりの旅では物足らない。旅する場所について予習をして、現地の言葉で話して、食べて、動いて、飲んで、感じる旅がいい。そして夢から覚めるようにそんな旅を終えれば、後ろ髪引かれながらも明日から張り切って仕事に戻れる。良い旅をした証だ。
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エドワード・バーナードの転落(モーム短篇集?)
エドワード・バーナードは転落してしまったのだろうか。
モームの短篇集には南太平洋を舞台に、そこでの生活に順応できない白人を描いた短編がいくつかある。私はそのなかでもアメリカ文明社会への批判がわかりやすく描かれている「エドワード・バーナードの転落」がお気に入りだ。南太平洋の島々の自然やそこに暮らす人々の怠惰とさえみえる鷹揚さは、麻薬のような魅力で100年前に太平洋を渡った白人たちの皮膚に付着し、その呼吸を乱したのだろう。
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テロルの決算
昭和35年10月12日、日比谷公会堂での立会演説会の最中に、山口二矢は浅沼稲次郎を刺殺した。17歳だった山口は右翼思想をもつ一方で、昭和30年代広く社会運動を率いていた左翼に対する感情と同様に右翼団体にも幻滅していたという。 続きを読む
奇跡のリンゴ
無農薬で売り物になるリンゴを育てるというリンゴ農家の「不可能」に対して、愚直と呼べる姿勢と意地で挑んだ木村秋則氏。病害虫に農薬以外の”何か”を施すことで「無農薬という不可能」を可能にする挑戦を8年間も続ける。その間、挑戦者の苦悩に家族の苦労が重なる。周囲のリンゴ農家は農薬散布だけが病害虫対策の有効策と考え、木村氏の行動が理解できない。しかし・・・ 続きを読む
世界を食いつくせ!
ニューヨークでレストランLe Hallesの総料理長であり、鬼才のベストセラー作家。日本ではあまり知られていないかもしれないが、『シェフの災難』や『キッチンコンフィデンシャル』などが有名だ。キッチンの裏側といった話も多く、感心することも多い。 続きを読む
ゴルファーのスピリット
ゴルフをするときは、普段以上に自分と約束をしていることがある。グリーンのボールマークは自分のもの他人のものに関わらず、グリーンフォークで直す。トイレの洗面台では、跳ねた水をタオルでふき取る。ティーグラウンドを痛めたら芝を戻し砂を入れて平らにする・・・などなど。そしてマナーの悪い奴とは回らない。
続きを読む
心の休ませ方
「シンドイなぁ」と感じることがある。肉体的に疲れたのであれば休めば回復する。しかし、生きることに疲れた場合はまったく違う。毎日毎日の小さなストレスはさまざまなところに潜んでいる。人との会話や仕事の内容。嫌な仕事も嫌といえずにやらねばならないことなど、日常の我慢やストレスから感じる「しんどさ」は生きるエネルギーを消耗する。 続きを読む
旅する胃袋
旅行の楽しみは数多ある。そのひとつは「土地の食べ物」を食すこと。家庭で普通に食べられているお昼ご飯、仕事帰りにツマむ一皿と酒、冠婚葬祭の料理、コインだけで支払える屋台料理やマーケットの一品・・・材料も調理方法も味も歴史もワクワクだらけだ。ときにはカラダを張っていただく料理もある。そんな料理には素直に反応して、彼我の違いを教えあったほうが愉快だし、現地の人も面白がってくれる。このことは日本国内であれ、海外であれ、同じなのだ。 続きを読む
殿下の料理番
毎日家に帰ると食事が用意されているなんていう男性は多いのではないだろうか。毎日、朝・昼・晩と「なにを食べるか」を考えることは栄養のバランスや体力維持、食育の点から重要なことであり、知識と常識を試される。つまり家に帰ればご飯が用意されているのは、細君や母上の努力と工夫の賜物なのだ。
とはいえ、自分が口にする一日3食のうち、一食くらいはヒトに”お任せ”して良いがすべてを”お任せ”しちゃうのは、楽しみを取り上げられるようでさびしい。何を食べようかと考えるのは、脳にとても刺激を与えていると思う。きっと普段と違う脳内物質が分泌しているに違いない。なぜなら愉快だし、興奮するし、涎まで出てくるから。 続きを読む
ヴィレッジ・ヴァンガードで休日を
サラリーマンを20年以上やっていても、「やってみたいなぁ」と思う仕事がある。
「珈琲にこだわった喫茶店」、「旅や食い物の話に偏った古本屋」、「身近な自然のなかでの子供向けネイチャーガイド」などなど・・・どこをどう切っても、今の職業とはまったく無関係なところがいい。 続きを読む
旧暦と暮らす
温暖化だ!異常気象だ!と耳にし、自らもそう感じる昨今。本書はその異常気象といわれる現象の多くは暦のズレで説明できるという。(だからといって、温暖化発生を否定しているわけではない)新暦では四季の変化や自然現象とがずれてしまい、そのズレを異常気象と感じることになる。しかし忘れられてしまった旧暦では長年自然と関わる暮らしをするなかで、そのズレが無い(調整されている)のだと本書はいう。 続きを読む
日本の名随筆 別巻3 珈琲
珈琲 清水 哲男(編)
映画やドラマ、小説でも小道具として登場する珈琲。その場面は喫茶店、家庭のリビング、オフィスなど、その登場シーンはさまざまだ。もちろん普段の生活の中でもさまざまな場面で登場するが、その場面ほどには珈琲に求めるものは変わらないように思う。こんな小道具の珈琲ではあるが、本書では中心テーマとして扱われている。著名な文筆家をはじめとする幾人もの方々により、珈琲を主題としたエッセイを編んだ一冊。 続きを読む
大地という名の食卓
最近どこへ出かけても似た味の似た料理を食べられるので、無難な食事ができるようになってきた。でも旅先では、郷土料理やソウルフードを食べてみたい。好き嫌いは少ないけれど、稀に「マイッタ!」することもあるけれど、その土地の食べ物を試さないなんて考えられない。旅行の目的の三分の一は、土地の食べ物を土地の作法で食すことだ。(残りの三分の二は、その土地の人と話すこと、土地の生活と歴史を知ること) 続きを読む
マングローブ入門
東南アジアに旅行へ行った際、目にしたマングローブに興味をいだき、早速購入した一冊です。マングローブの植物としての特徴や’マングローブ’という名の意味と由来、マングローブの実情と人間生活との関わり、未来へマングローブを残す試みと安直なエコツアーや植林への警鐘など、網羅的にマングローブを取り巻く実態が理解でき、本当に「マングローブ入門」という著作にふさわしい内容だと感じました。 続きを読む
里海に暮らす
「暮らしに密着した海辺」という意味を込めた「里海」という言葉はとても優しい語感がある。本書のタイトルは「海岸沿いの陸地も含む沿岸の海と関わって暮らす」という印象を受けた。とても興味と好感を抱いて手に取りました。 続きを読む
ジョン万次郎漂流記
初めてハワイに行き、ハワイの歴史、ハワイアンとその暮らしにとても興味を抱いた。観光地らしいところへは行かずに、美術館や博物館ばかりを自転車で毎日走り回っていた。何度目かのハワイ旅行のおり、ハワイ日系人のことや日本とハワイの関係が知りたくて、「ハワイ日本文化センター」に行った。このとき... 続きを読む
ホクレア号について語ろう!
日本人はるかな旅〈2〉 巨大噴火に消えた黒潮の民
日本人は南方、スンダランドから渡って来た人たち末裔とされている。約30000年前のことだ。スールー海では今も少数ながら海の「家船」(えぶね)で暮らすバジャウと呼ばれる人々がいる。小船に家財道具のいっさいを載せて生まれてから死ぬまでのあいだ、「家船」を家として漁を糧に生活する人々だ。 続きを読む
平気でうそをつく人たち
決して相手を騙そうとか自分を偉く見せようとか下心は無いのだけれど、その場を盛り上げるために大げさに言ってしまうことはありませんか。 本著では、そんなうそ以上に大きく邪悪なうそをつく人がいるとある。 続きを読む
海を越えた縄文人
縄文人は太平洋を越えて、ミクロネシアやメラネシア、ポリネシアへ、そして南米大陸へも到達していた。そんな雄大で魅力溢れる仮説がある。 縄文人が高度な航海術を駆使して、南米大陸まで渡ったのではないかという仮説だ。 私にとって、この雄大でロマンある仮説は数多ある戦国武将たちの話や優美な中世の話よりも、心魅かれる物語だ。 続きを読む
コン・ティキ号探検記
子供のときに読んでおけばよかった・・・。
とても広い海域に広がるポリネシアの島々に暮らす人々はどこから来たか?この疑問に対して、南米からなら海流と風に乗ってたたどり着けるのではないか?という、当時としては奇抜な仮説を自らが立証しようとしたヘイエルダール。 続きを読む
漂海民バジャウの物語
自由って、なんだろう。
「好き勝手できること?」(いやいや、ぜんぜん違う)
「何ものにも縛られないこと?」 (少し近づいたけれど、まだ違う)
「何ものにも依存しないこと?」 (いい線だけど、少し足りない)
「互いに助け合い、分かち合うけれど、人間にも物にも依存しないこと」 続きを読む
日本社会再考(海民と列島文化)
ふとしたときに、山よりも海のほうが好きなのだと感じることがある。とはいっても、”海が好き”な理由は「夏の海の開放感」などではない。もちろん、山に分け入って素晴らしい景色を目にしたり、季節の山菜を見つけては晩飯の副菜を考えるのも楽しい。特に身近で人の暮らしを感じさせる里山は大好きだ人の手業が入ったとはいえ、季節ごとにその顔を変える里山には、暮らしの営みの原風景を感じる。 続きを読む
フラのある生活
自分の生活の中心にあるものは何ですか。
子供や親、妻や夫や友人たちは当然自分にとって大切で欠くことのできない存在だ。しかし一人の自分になったとき、私の生活の中心に残るものは何だろう。 生活の中心にあるものは、きっと単なるアソビとも違って、深く自分のココロに結びつくことがあるのではないかと感じている。 続きを読む
世紀末中国のかわら版
いつもお会するたびに、面白いことを教えてくれる方がいる。 横浜のKさんも、私にとってそんな方の一人だ。あまりお会いできないが、メールは頻繁にやり取りする。Kさんは面白い情報や資料を送ってくれる。今日、そのKさんからお借りした本が本書だ。 本書は、19世紀後半に創刊し13年間に亘って発行された「点石斎画報」を紹介している。” 続きを読む
スマイル!
普段何気なく過ごしているとき、「はっ!」とする出会いがある。 人であったり、出来事であったり、本であったり、出会いの対象はいろいろあるけれど、いつまでも心に「引っかかり」を感じ、頭の片隅に残る。そんな出会いだ。本書の著者である、高木氏もTVのドキュメンタリー番組で大森絹子さんに出会い、タイの「希望の家」に飛び込んだ。そこでは、「希望の家」の子供たちに出会い、スタッフに出会い、タイという国の”本当”に出会った。 続きを読む
環太平洋インナーネット紀行
1985年2月、初めてインドネシアのバリ島を訪れた。今と違い、日本人もほとんどいない頃だ。 このとき、現地バリニーズのカトゥー・ウェドラに誘われて、ウルワツへ行った。当時も今も波乗りをやる者にとってウルワツは憧れのサーフ・ポイントだ。断る理由など何もない。ピックアップトラックやオートバイを乗り継いだその場所は、サーフ・マガジン誌でしか見たことのない場所だ。 続きを読む
誰も知らないハワイ
「ハワイのどこが好きか?」と聞かれたら、なんと答えるだろうか。
ショッピングとかリゾートとか答える人は、以降の文章を読まなくてケッコウです。
明るい日差しと雨。爽やかな海風と濃密な山の空気。山と海に残された自然のなかで慌てず時間に追われない海洋性気質の人々・・・どれも素敵だけれど、 続きを読む
海洋危険生物
波のむこうのかくれ島
気持ちが落ち込んでいたり塞いでいるとき、椎名誠さんの本を読んで、アノ独特の「まぁ何とかなるさ」的な文体と明るさに助けられた思い出がある。最近はいつまでも衰えない椎名さんの島へのジョーネツに遠ざかっていたけれど、「波のむこうの・・・」というタイトルはかなり気になっていた。 続きを読む
大雪のニューヨークを歩くには
大雪のニューヨークを歩くには ジェイムズ・スティヴンソン(著)常盤新平(訳)
タイトルに惹かれて新橋駅前の古書市で購入した。人々は忙しく動き回り、上辺のひと付き合いがあるニューヨーカー。街はゴミが落ちて、時には怖い思いもする街ニューヨーク。でも好きな街のひとつだ。
原著は20年以上前に週刊誌NewYorkerに掲載されていたコラム。 続きを読む
102歳のロビンソン・クルーソー
タイトルを見て手にとって表紙を見て、心を引かれてしまった。沖縄県北部の本部町の海辺の集落で、ほぼ自給自足のひとり暮らしをする渡久地さん。のんきに暮らすとご本人は言うが、言うは易く行うは難しだ。 続きを読む
クジラの死体はかく語る
まだ小学校低学年だった頃、我が家の家計はいつも窮していた。新潟にある父の実家からときおり、野菜や米が入ったダンボール箱が届けられ、子供ながらにそのダンボール箱が楽しみだった。冬にはその中にはクジラの皮付きの脂身が塊で入っていた。これを入れた味噌汁を食べるたびに飛び上がるほどの熱さに驚いた。クジラの脂の熱さだ。 続きを読む
カラカウア王のニッポン仰天旅行記
世界中の王様のなかで、はじめて世界一周した王様がカラカウア王。ハワイに行ったことのある人なら、カラカウア通りという道路の名前は耳にしたことがあるだろう。あの通りの名前の主がデビッド・カラカウア王だ。カラカウア王は、キリスト教宣教師とアメリカ人たちに封じられたハワイ文化の復活に尽力した王様で、ハワイ王国の民衆から”陽気な王様”という意味の「メリーモナーク」という愛称でも呼ばれた。 続きを読む
流学日記
ハタチの著者がNGO活動などしながら20カ国を訪れ、あれこれと見聞し、感じ、考えたことが綴られている。ただ勢いにのって無思慮でヤンチャな行いを自慢する旅行文は多いけれど、本書で垣間見られる著者の大胆さは少し違うように感じられた。旅行先での行いについての反省もあれば、大胆にも現地の日本大使にもアポイントしてしまう。(これも無謀だと思うが・・・) 続きを読む
NHK地球白書
ワールドウォッチ研究所のレスター・ブラウン氏が提唱する「エコ・エコノミー」における「プランA」の現状をドキュメントしたNHK取材班による本であり、ワールドウォッチの出す「地球白書」と同名の番組を制作したスタッフが書き下ろしたノンフィクション。
続きを読む
何もなくて豊かな島
著者自身が、退職金でフィリピン・セブ島近くの島「カオハガン」を購入し、350人の島民とともに暮らし、感じた日々が綴られている一冊。
本当に「何もない」とはどういうことなのか。本当に「豊か」とはどんなことなのか。私は、生活信条として「所有物は、いつでも引っ越せる程度の量にすること」を心がけるようにしている。山へ行くにも自分の荷物は自分で背負うのが原則。 続きを読む
ハワイの歴史と文化
日本との関わりを中心に、ハワイの歴史や多様性について紹介しており、ハワイ本来の姿が書かれている。日本人のハワイ感は「リゾート」、「南国・常夏」であり、いまだにフラは「フラダンス」、「腰振り踊り」であることが多い。本来のハワイやネイティブハワイアンの歴史や文化が十分に知られているとは言えない。 続きを読む
マネー・ボール
アイヌ、いまに生きる
1986年だったと思う。当時の中曽根首相は「日本は単一民族国家」発言をした。
当時25、6歳でサラリーマンだった私は、「お金を稼いで裕福になりたい」とか「周りの人に良く見られたい」などと考えていた。この発言を「アメリカは多民族国家だからまとまりがなく、国内問題を解決できない駄目な国なのだ」というメッセージと受け止めた。アメリカ覇権主義の嫌いだった私には「我が意を得たり」と思えるメッセージであった。 続きを読む
アイヌ民族
日本に暮らす日本人とはどんな民族なのだろう。いわゆる日本列島と呼ばれる島々に暮らす”ローカル”は、すべて日本人と呼べるのだろうか。いやいや、海外からの移住者もいるだろう。どのくらい前までに移住してきた人は日本人なのだろうか。一世代?二世代?はたまた五世代?何代前まで遡ると”ネイティブ”と呼ばれるのだろう。かくも日本人とは曖昧な存在なのか? 続きを読む
ホノルルの街かどから
まだまだ海外旅行など高嶺の花だった1972年、家族とともにホノルルへ移り住んだ著者が出会った、ハワイの普通の生活を生活史として描かれている。本書を知ったのは、急速にポリネシアの生活に興味を持ち始めた頃に、軽薄にもハワイへの移住の可能性を調べ始めたとき、インターネットであれこれと検索しているうちに、本書のことを知ったのだ。 続きを読む
日本語大漂流
沖縄の言葉に「チャンプルー」という言葉がある。 ゴーヤチャンプルーの「チャンプルー」であり、「混ぜる」という意味の単語だ。 インドネシア語で「混ぜる」は「campur」。 これは”チャンプル”と読み、沖縄のチャンプルーと同音同意である。このことに気がついたのは、インドネシアに旅行したときだった。
その瞬間は熱い国にありながら、鳥肌の立つほどの驚きを感じた。 続きを読む
漂海民バジャウの物語
バジャウ族のことをはじめて知ったのは、門田修さんの「海の見えるアジア」だった。それ以前にも、美しいサンゴ礁などの浅瀬に密集して立てられた家々(杭上家屋群)の写真を、機内誌や雑誌で見かけたことはあったが、そこに暮らす人々にまで、思いを至らせることはなかった。そんな美しい海に浮かぶ家々に人々が、現在のバジャウ族の姿なのだ。 続きを読む
GO!GO! 台湾食堂
貯まったマイルのうち、約20,000マイルの有効期限が切れる直前の2004年12月31日午後7時半。 緊急会議が招集され、除夜の鐘とともに消え去る運命のマイルを救うための熱い議論が交わされた。
ソウル?マニラ?台北?北京?上海? 続きを読む
機長からアナウンス
母親の弟(つまり叔父)は、パイロットだった。その叔父を誇らしく言う祖母の言葉を聴いていた私は、叔父の制服の姿に憧れ、パイロットになりたいと思った。子供ながらに花形の職業であることを理解していたのだと思う。 しかし、小学校の高学年になるころには、自分は近視でパイロットの試験すら受けられないと知ったときは、少なからずショックだったことを覚えている。 続きを読む
海辺
子供の頃、逗子の海岸で海外のコインを拾ったことがある。たしか1ドルコインだったように思う。もう40年あまり前のことだ。あのコインはどこへ行ったのだろう。一緒にいた叔父に渡したような気がする。海辺の記憶はたくさんあるが、幼い頃の記憶のなかの海辺は砂浜であることが多い。夏になると出かけた逗子の海や両国駅から蒸気機関車に乗って家族で出かけた内房の岩井海岸。今とはまったく違うその姿の記憶は、とても大切な思い出だ。 続きを読む
へんないきもの
やられた。書店に行くたびに、ライムグリーンの表紙とそこに書かれたタイトルが目に留まる。手に取ってしまうではないか。はじめて本書を書店の山積みで見かけたときは、ページをパラパラとめくりながらも、理性的に振舞って本を山に戻した。しかし、書店に行くたびに、ライムグリーンの表紙が目に留まる。明るい色使いは多くない書店では、殊のほか目立つのだ。
気になる。 続きを読む
たったひとつのたからもの
小田和正の歌声とともに流れる、生命保険会社のコマーシャルは好きではなかった。どちらかというと嫌いだ。 世の中には幸せな家族ばかりがいるのではなく、心ならずも離れざるを得なかった、心に傷がある家族の存在に気づかないまま、ただ暖かなメッセージだけが伝わってきたからだ。しかし著者である加藤さん親子を拝見したのも、あの同じコマーシャルだった。 続きを読む
フィールドワーク
学生時代をあまりにも無為に過ごしてしまった親不孝な私は、普通の人が備えている知識や見識がない。方法論すら勉強していないので、勤め先でも、自分の趣味でもツマラナイことで躓くことがある。フィールドワークもそのひとつ。本書は、社会調査や人類学を専攻する学生や研究者に向けた入門書として書かれており、フィールドワークの意義、実際の方法論などを素人にもわかるように書かれている。 続きを読む
海の見えるアジア
一般的には、「島国」という単語の持つ意味は、どちらかと言えばネガティブである。”閉鎖的な社会性”であるという印象だろうか。しかし私は「海と繋がっている国」と捉え、ポジティブな単語としてみている。「島国日本」も侮るなかれ、なかなか広い。沖縄諸島と東北沿岸では、その生活様式や海と人との関わり方が異なり、その広さを実感させる。しかしこれは陸を中心に見たときの発想だろう。 続きを読む
ジョン・ミューア・トレイルを行く
数年前まで、世の中がバブル景気に沸いていた頃、私と私の周りも浮かれていた。IT、起業、投資、ベンチャー、IPO・・・短期間に何かが変わるような錯覚があった。誰よりも早く新しい情報を掴むことが勝負を決めたのも事実だった。しかしこの時期を振り返ってみると、反省することばかりではなく、良いこともあった。ひとつは多くの人と出会えたこと。もうひとつは海外をはじめ多くの場所へ赴き、現地を直接見られたことだ。 続きを読む
少年記
著者の幼年期から高校卒業・大学入学までの、まさしく少年時代の自叙伝。
著者である野田さんが雑誌に連載している文章を読むと、いつも何かに苛立ちを感じているようなオーラを感じることが多かった。しかし書店で積み上げられた本書を手にとって見ると、さらさらとした空気感のある文章を目にした。少し著者を勘違いしていたのかも知れぬと感じた。 続きを読む
縄文人はるかなる旅の謎
小学生のとき、友達に誘われ町外れの田んぼにある用水路に、土器を拾いに行った。深さ1.5mほどの用水路には、水深30cm程度の水が流れており、用水路の側面を掘っていくと土器のカケラがたくさん出てきた。ときには完全な形の土瓶のような土器も出てきた。見つけた子のとても誇らしげな顔が今でも羨ましい。今はどうなっているのだろう。田んぼや用水路は造成されてしまったのだろうか。 続きを読む
アジアの歩きかた
鶴見良行さんといえば、「バナナ」・「ナマコ」・「エビ」など日本と馴染み深い交易品を切り口にして、アジア諸国と日本の関係、その国々の内情や歴史感などをフィールドワークされた方であることは、言うに及ばない。本書は、アジアを知るためには「田舎を歩きまわらないとアジアのことはわからない」といい、「ジャカルタやマニラで知識人と話し合っているより楽しい」という著者のお考えから書かれている。 続きを読む
オセアニア暮らしの考古学
それほど昔の話ではない。今から約4,000年前、日本人と同じモンゴロイドが東南アジアからオセアニアへ足を踏み入れた。
彼らは約3,300年前にニューギニア北東部へ足跡を残した後、非常に速いスピードで南東方向へ拡散し、約800年前にはオセアニアのほとんどの島に居住していた。 続きを読む
インドネシア 全二十七州の旅
インドネシア大学に留学し、今も現地で暮らす著者が仕事やプライベートで訪ねた、インドネシアの二十七全州の旅行記的エッセイであるが、ルポルタージュの匂いもする。著者の本業が、日本からのマスコミの取材を現地でサポートするコーディネーター兼ガイドのなせる業かも知れない。インドネシアといえば、バリ島やジャカルタ。最近では東ティモールくらいが普段の生活で耳にする地名だろうか。 続きを読む
南海文明グランドクルーズ
本書は、「楽園考古学」の続編にあたり、前作同様に篠遠先生と荒俣宏さんの対談およびお二人の講演集である。この講演や対談は南アメリカからタヒチへ渡る客船「飛鳥」のなかで行われている。船の航路と合わせるように、本書に掲載されている講演はヘイエルダールの唱えたポリネシア南米起源説やポリネシアと南米の関係について多くを割いている。 続きを読む
ハワイ王朝最後の女王
歴史や人物像は多面的に知ることで一層興味が感じるものだ。以前読んだカウイラニ王女にフォーカスした本では、リリウオカラニ女王について策略家のように書かれ、よい印象ではなかった。しかし本書を読んでリリウオカラニ女王は誇り高く、我慢を強いられた女王であると感じた。 続きを読む
プランB
「プランB ?エコ・エコノミーを目指して」 レスター・ブラウン(著)
著者は環境経済やエコ・エコノミーの第一人者。「環境は経済の一部ではなく、経済が環境の一部である」という認識に立ち、今の経済計画や企業の経営計画に疑問を呈している。前作の「エコ・エコノミー」でも「経済(部分)は生態系(全体)に調和するよう再構築が必要がある」と書いている。 続きを読む
おちおち死んでられまへん
4月24日(土)に仕事上の友人と、銀座しも田で行われる「銀座風流寄席」に行った。この寄席は三遊亭鳳楽師匠の落語を聞いて、しも田の旨い料理と酒を楽しむ会である。今回で2回目の参加だ。このとき会の常連である小田豊三さんが新著の宣伝をされ、その場で買い求めたのが本書。 続きを読む
檀
「壇」とは作家壇一雄氏のこと。その妻が語る作家檀一雄を沢木耕太郎が書いている一冊です。わたしにとって檀氏は「火宅の人」のイメージが強く、ネトネトと絡み合う男女の情愛が強く前面に出ている作風が好きになれない。したがって檀氏の作品を一冊も読んだことがない。 続きを読む
僕は日本茶のソムリエ
いい酒と出会う本
著者自身の経験とエピソードを中心に、さまざまな酒場、酒、肴にまつわるストーリーが書かれており、酒を飲むシーンが目に浮かぶような一冊。40歳を過ぎて酒を飲んで愚痴っちゃうことが増えてきたように思う。ときおり記憶が飛んでしまうことも・・・面目ない。 続きを読む
楽園考古学
ほんとの出会いは、いつも不思議だ。
私の場合、読みたい本が目の前にあることは稀だ。新聞や雑誌の書評を見て興味を惹かれることもあるが、大抵そうした本は、社会や書き手にとって「旬」なのであって、自分にとって「旬」でないことが多い。しかし読みたい本が見つからないかというとそうでもない。好奇心や関心によって導かれて人に出会う。 続きを読む
ニューギニア水平垂直航海記
山もヨットも、まったくの素人であった著者が、ヨットで太平洋を渡り、ニューギニアで様々な探検に参加した「体験記」。
淡々と毎日あったことを綴る文章は刺激があるのか無いのか、なかなかわからない。しかし著者の言動は時折ツボ衝く天然級の面白さがある。たとえば、人食いの経験がある部族に、「どこが一番美味しかったか?」と聞けるあたり、並みじゃない印象がある。(”何の”並みかは、置いておく) 続きを読む
田舎で起業!
いま田舎暮らしやスローライフが注目されており、Uターン・Iターンや帰農する人が増えていると聞く。本書では田舎において新たなビジネスを立ち上げたり成功させたりしている方々への取材を通じて、田舎での起業の成功要因や失敗要因を明らかにしている。 続きを読む
もの食う人びと
今から10年前の1994年、本書が単行本として発刊されたとき、そのタイトルが気になり、ページを巡ってみたが、どうもしっくりせずに読み進めることができなかった。著者が芥川賞を受賞した「自動起床装置」を読んで間もない頃だった。本書に対する最初の印象は、異質な食の話。ゲテモノ喰いやカニバリズムを想像したからかもしれない。その後、私自身も、いくつもの地方や国に出かけ、様々なものを飲み食いし、人びとの世話になった。 続きを読む
落語の隠し味
落語の隠し味」 林家 木久蔵 (著)
落語の噺には、食べ物・飲み物にまつわるお題が驚くほどたくさんあるものだ。「目黒のさんま」などは言うに及ばず。何よりもお題ごとに内容の深さには感心するしかない。長い時間多くの噺家たちが練り上げた成果だと感服する。 続きを読む
白い孔雀
1880年代から1900年頃までの20年間は、ハワイの歴史のなかでもっとも激しく世の中が動いた時代(日本で言えば明治維新?)である。ハワイに大きな波が押し寄せるこの時代にハワイの王族として生きたプリンセス・カイウラニの生涯について書かれた本(小説)です。 続きを読む
読んで愉しい 旅客機の旅
私は飛行機に乗る・飛行場に行くというだけで単純に楽しくなってしまう。旅行前の高揚感からかもしれないが、本当に楽しくてしかたない。同様に飛行機のなかでも、”今日のメニューは何か?”、”映画は何か?”など何度乗っても飛行機のたびは飽きることがない。 続きを読む
落語家柳昇の寄席は毎日休みなし
春風亭柳昇師匠によって書かれたご自身の半生記。落語家になるまでの道程でのできごとや師匠が感じ取られた「売れる人がもつ何か光るもの」、さらに「素晴らしい商売としての落語家」について書かれています。 続きを読む
何でも見てやろう
私は旅行文芸や旅行記が好きなので、多くの旅行作家たちが本書を引用していることがとても気になっていた。本書に綴られた著者の感じ方・考え方は、著者が滞在した場所によって大きく異なるものに感じられた。 続きを読む
アジア路地裏紀行
「アジア路地裏紀行」 下川 裕治 (編)
8人のジャーナリスト、紀行作家による書き下ろし集。 舞台となる土地は、フィリピン・ベトナム・インド・バングラディッシュ・モンゴル・韓国・沖縄。それぞれの作者がそれぞれの国の路地裏に存在する出来事や社会的問題と自分との関わりをストレートに書き綴っています。どこの国の路地裏にも共通する人への優しさと厳しさ。そして時代の流れに取り残されたり、貧困よるどうにもならない生活。そんな路地裏での暮らしを送る人のことが事実として鮮明に書かれていると感じました。 続きを読む
雲を追って、カヌー旅
「雲を追って、カヌー旅」 佐藤 秀明(著)
著者は写真家の佐藤秀明氏。 椎名誠氏・野田知佑氏の仲間のひとり。カヌー旅の事柄を写真と文章で著しています。さすがにプロの写真は綺麗だ。本著は写真集として眺めてみるほうがイイ感じ。文章以上に写真が光ってしまって、文章を読んでいる間に写真のページに指がかかってしまう。写真をもっとたくさん見たかったな。 続きを読む
カフェをはじめる人の本
最近流行のカフェ。スタイルは様々ですが、喫茶店とは少しテイストが違う感じ。短い時間だけど、自分だけの時間をゆったりと過ごすことができるカフェって、どんな人たちが、どんな思いで開いたんだろう?もしかしたら自分にもできるのかしら・・・なんて軽い気持ちで手に取ったのが本書でした。 続きを読む
祇園の教訓
祇園のお座敷で出会った一流といわれる方々の共通点や考え方、またお座敷でのこころ配り・もてなしなど祇園とはどういうところであるか、を著しています。一流といわれる方々の共通点という部分は、それほど多くのエピソードが引用されることもなく、「たまたま出会った」人とのエピソードを書かれているように感じました。
続きを読む
日本人は蕎麦のことを何も知らない
いわゆる蕎麦のウンチク本でないものを探していたところに出会った作品です。蕎麦はいわずと知れた日本の代表的な食であり、歴史も古くウンチク語る人が多く、この手の本も力が入りすぎていたり、著者の押し付けが多かったりする著作が多く、少し食傷気味。 続きを読む
I am a man.
気持ちのこもっていない(マニュアル通りの)「いらっしゃいませ」、どちらが客なのかわからなくなる接客態度。単にお金を得るためだけの仕事として、人に接しているサービス業の人って多いと思いませんか。
続きを読む
武家用心集
現代社会における様々なテーマを時代小説に仕立て上げた内容と受け取りました。8編の短編集ですが、どれも今日的なテーマを主題におき、主人公たちが深く静かに想い、しかも自分を見失うことなく応じていく姿は、明日の自分の立ち居振る舞いを考えさせられるものでした。 続きを読む
一号線を北上せよ
前書きと7つの短編からなる文芸紀行文。「メコンの光」での近藤紘一さんとのエピソード、ポルトガルにて壇一雄さんをめぐる「鬼火」、本書タイトルの通り、国道一号線を北上する「ヴェトナム縦断」、深夜特急にもあるマグレブでの記憶を辿る「記憶の樽」。どれも著者の感性とそれを著す文章に引き付けられて、一気に読みきりました。 続きを読む
ハワイ ― 島・ひと・暮らしのもっと奥へ!
初めてハワイに行く以前に読みました。きっかけは家族がハワイに留学することになり、観光コース以外の、現地のことが知りたかったからです。本書では、ハワイの歴史や文化、食事や仕事などの生活などが網羅されており、いままで触れてきた「観光地ハワイ」・「リゾート」といったイメージを払拭してくれました。 続きを読む
神々の食
沖縄在住の作者が、南西航空(現 日本トランスオーシャン航空)の機内誌向けの文章をまとめたのが本書。沖縄ならではの35種の食べ物飲み物。その食べ物・飲み物の魅力だけに留まらず、生活背景が目に浮かぶ文章です。 続きを読む
板前修業
銀座にお店を構える著者による一冊。読む前は、著者自身の「板前修業」と思っていましたが・・・、実は読者の誌上板前修業でした。私の勘違い。読み進むにしたがって、板前さんの心配りや料理に対するこだわりなどが感じられる内容でした。 続きを読む
タイの日常茶飯
「タイの日常茶飯」 前川 健一 (著)
タイの食文化や生活に興味があるという著者による、食を通じて語る一冊。 目次を見た瞬間に感じたのは、タイの台所に入ったような感じを受けました。市場・調理器具・調味料・調理法・食材・食事作法などなど。 続きを読む
フィリピン家庭料理入門
「フィリピン家庭料理入門 ― おいしくさわやかハロハロクッキング」 原田 瑠美 (著)
フィリピンの料理は、他のアジアの国々の料理と違って、辛さを押さえ酸味を利かせたものが多い。フィリピンのマニラにホームステイした際に、毎日ご馳走になった料理が懐かしく、自分でも作れないかと探したレシピブックが本著でした。 続きを読む
人生を複雑にしない100の方法
忙しさや世の中の流れに振り回されず、無駄なことをやめて身軽になろう。そうやって複雑な人生をスッキリさせて、本当に必要なもの、やりたいことだけと暮らし、心の荷物も片付けようというのが本書のメッセージ。 続きを読む
Beach Weekend Homes
あぁ・・・憧れる。 いずれもとても素敵な家ばかり。いずれは自分も・・というはかない夢を抱きながら、眺めるのが大好きです。特にギリシャのCycladesの家のポーチや石のベンチ、シンプルな作りの白壁の家の中が大好きです。 続きを読む
第5の男
ドリフの中では、もっとも「どん臭く」感じる高木ブーさん。もしかしたら、私のほうがお笑いセンスはあるのではないかと、勘違いさせる高木ブーさん。本書のタイトルの通り、5人組のドリフにあって、「第5の男」とご自身いうあたり、かなり自信ありげで怪しい。
続きを読む
白い犬とワルツを
年老いて妻にも先立たれ、また自らも病身のサムが、家族の気持ちをわかりつつも、自分の余生を過ごそうとする。 そのとき、サムの心に力を与えてくれるのが、白い犬。白い犬は、サムの見ている幻覚なのか?実在するのか? 続きを読む
マハロ!ウクレレ
なんとも軽い感じのウクレレ入門書。決してこの本を読めば、ウクレレを引けるようになるとは言いませんが、ウクレレを取り巻く人や環境について教えてくれる超入門者向けの一冊です。(何を隠そう私も超入門者!) 続きを読む
王様ハワイで遊ぶ!
王様シリーズとして、海外各地でのエッセイを著している著者。40歳を超えた著者(実は私と同年)の実体験によるサーフィン、ツリーハウス、フラ(カヒコ)、ウクレレ、ロミロミなど、ワイキキ以外のハワイでの楽しみ方を、体験を紹介する一冊。 続きを読む
ビタミンF
7編からなる直木賞受賞作。いずれも親子、夫婦、いじめなど今日的なテーマと取り上げ、主人公が一念発起または日常的な気づきで、心の葛藤を乗り越えいく姿を描いています。
どんなに小さな葛藤であっても、当事者には忘れられないことってありますよね。 続きを読む
快適ハワイ!
通常の旅行ガイドとは違う、生の情報や少しだけ”路地に入り込んだ”案内などがハワイスタイル、ショッピング、食事、ホテル、ヒーリングについて書かれています。本書は、きっとパッケージ旅行やステレオタイプの情報をもってハワイを旅行する人に向けたものであると感じました。 続きを読む
おじさんハワイひとり旅
なんとも普通のおじさん(失礼!ご同輩)による、何でも見てやろう的なハワイ旅行記。グルメもリゾートホテルも匂わない、なんとも「普通の旅行」だ。この普通のおじさんによる普通の旅行だから、初心者でも楽しく読めるうえ、一人でまたは個人で手配する旅行が始めての人に勇気を与える。 続きを読む
おじさんハワイ気まま旅
なんとも普通のおじさんによる、何でも見てやろう的なハワイ旅行記 第二弾。
前作から2年、著者も随分と旅慣れた様子が伺える。あちらこちらに出かける著者の目を通したハワイは、楽しくもあり親しみもある感じ。きっと著者自身が、ハワイでの旅行を楽しみ、ハワイやそこにいる人に親しんだ結果だろうと感じる。だから読んでいるだけでハワイに行きたくなる。 続きを読む
旅々ハワイ、日々カウアイ
ハワイは触れれば触れるほど、知れば知るほど奥が深いと感じさせる著作です。日本人から見たとき、もっとも身近な海外といわれるハワイ。しかし多くの日本人はハワイの本質を知らず、現地の人の生活に触れることも少ないのではないでしょうか。 続きを読む
家族力
直木賞を受賞するほどの作家の告白的一冊。著者である山本氏は現在の幸せなご家庭を気づかれる前に、自らの軽率な言動で、著者自身すら苦しくなるような状況を作ってしまった。そのときの苦しさ、切なさ、自分に対する情けなさ不甲斐なさを強くお感じになったのだろう。 続きを読む
現代フィリピンを知るための60章
フィリピンに興味を持った方には、ぜひお勧めします。
よく見かける日本人による主観的フィリピン体験記(得てしてアンダーグラウンド風)と違い、とても真面目にフィリピンを表現している内容に好感が持てました。(少し文章が’硬い’ですが・・) 続きを読む
モンキームーンの輝く夜に
本の帯にあった「運命のオトコがなんでサル顔なわけ!?」という文句と表紙の少女の写真が妙に印象に残り、著者を知らなかった私は、数週間迷った挙句、ついに手にとってしまいました。最初本書を普通の旅行記・放浪記の類と思った。 続きを読む
トヨタ式人間力
世界に冠たるトヨタを支える「人財」が、いかなる人々かを示す一冊。
一般的に企業人とはこうあるべしという指南書として、とても勉強になると思う。若松氏、近藤氏はトヨタの大野耐一氏の弟子といわれる方々。言わずと知れたトヨタ生産方式の伝道者である。 続きを読む
現場の変革、最強の経営 ムダとり
目次を読んで、広くビジネスマンに向けたトヨタ生産方式を活用した指南書と期待して、手に取りました。トヨタ生産方式の説明に留まらず、オフィスにいるホワイトカラーに対しても、「ムダとり」の余地があることを示唆しています。 続きを読む
金儲けがすべてでいいのか
チョムスキー氏の著作を読んだのは本著が初めてだった。発刊直後に読んだのだが、自分のなかで整理ができないまま、わかったようなわからないような印象だった。言葉は確かに難解になりがちかもしれないが、そんなことよりも自分の生活の中で、氏の主張をどう位置づけたらいいのか考えが整理できなかったからだ。 続きを読む
山窩物語
私たちと同じ’日本’という土地に暮らしながら、’サンカ’(’カ’の漢字変換もできない)が、社会文化・家族感・生活習慣などを脈々と受け継いでいる姿を著した、’サンカ’研究の第一人者、三角寛氏の一冊であり、とても興味を引く一冊です。 続きを読む
イニュニック 生命
アラスカに暮らす人々の生活。カリブーやブラックベアなどアラスカに暮らす動物と繋がっている人の暮らし。著者がアラスカの自然だけでなく、そこに暮らす人々やその歴史に魅かれ、彼の地で暮らすなかで、如何に「生命」がアラスカの一部であるかを知ったかを綴っています。 続きを読む
職在亜細亜 職はアジアにあり!
アメリカやヨーロッパに赴任したり、単身で乗り込んで仕事をされる方のお話は多く伺います。昨今ビジネスの世界ではいわゆる”中国ブーム”。これに加え、フィリピンに住む友人ができたことがきっかけで、以外にもアジアで働く日本人が多いことを知り、興味を抱いて本書を手に取りました。 続きを読む
世界で一番いのちの短い国
タイトルを見たとき、どうしても読んでみたい気持ちに駆られました。名前を聞いたことがあるだけの国、”シエラレオネ”。どこにあるのかもわからない国で一体何が起きているのか?・・・を知りたい気持ちに駆られました。 続きを読む
パソコンで森暮らし
荒川じんぺいさんといえば、”田舎暮らし”や”アウトドアマン”というイメージが浮かびます。本書も東京と八ヶ岳を往復しながら生活される著者本人の工夫が随所に散りばめられています。だから荒川さんのような生活にあこがれる方にはお勧めできます。しかし本書は、”荒川じんぺいファン”以上に、一般の初心者の方々向きであると素直に感じました。 続きを読む
エンデの遺言
「モモ」や「はてしない物語」などを書いた著者、ミヒャエル・エンデ氏へのインタビューがきっかけとなって、著された本書。お金でお金が買えることや利子など、現代における経済活動では当たり前とされていることへの問題提起であり、グローバリゼーションやグローバルスタンダードという思想や行動は本当に必要なのか?を考えさせられる。 続きを読む
貧乏神髄
まず驚いたのは、文章の力強さと着眼点でした。いわゆる”貧乏モノ”(そんなジャンルある?)は、往々にして、”節約しましょう”とか”清貧”がメッセージになり、手引書的・貧乏レシピ的な著作が多いですが、本書は少しばかり違いました。 続きを読む
すごいよバナナ
「すごいよバナナ」 大神 いずみ(著)
バナナ好きな私が、タイトルに引かれて買ってしまった一冊。著者は元アナウンサーの大神いずみさん。いわずと知れたジャイアンツの本木選手の奥さま。バナナには、免疫力向上・便秘解消・栄養バランスなど、さまざまな「いいこと」がある。このあたりは「雑誌の囲み記事」位の情報量なので、それほど濃いものではありません。 続きを読む
いも焼酎の人びと
「いも焼酎の人びと」 大本 幸子 (著), 小林 廉宜(写真)
最近の焼酎ブーム、とくに芋がはやり! ブームというわけではないですが、私も最近は健康に気を使いつつ、毎晩いも焼酎で晩酌。そんなおりに丸善で見つけたのが本書。 続きを読む
損料屋喜八郎始末控え
時代小説の主人公は、思慮深く、情を理解するのが定番。本書の主人公である喜八郎もそんな人物です。その上度胸もあるうえ、女性の気持ちもわかる(と受け取りました)主人公が札差やごろつきと渡り合うのは、とても痛快です。 続きを読む
おれんちでメシ食わないか
元外交官の方が、友人に食事を通じて、ご自身のもつホスピタリティーを発揮する様々を、エッセイ風に書かれた著作です。 自宅で気楽に友達たちをもてなすことを薦め、もてなすホスト側も、肩の力を入れすぎずリラックスしたほうが、楽しいよ・・・というメッセージです。 続きを読む
パン屋のお金とカジノのお金はどう違う?
エンデ氏の作品からは、”お金や社会体制に捕らわれすぎると、人として大切なものを失うぞ”というメッセージを感じていました。本書のタイトルを見たとき、お金に対する対峙の仕方や姿勢を示唆してくれることを期待して手に取りました。 続きを読む
超顧客主義
いま元気のある企業とは、単に顧客の立場に立った「顧客主義」ではなく、顧客を感動させる「超顧客主義」と謳う本です。本書の中心は、「丸の内ブランドフォーラム」で講演された様々な経営者の話を材料にして、同フォーラムの有志が、経営モデルに関する小論文化したもの。
続きを読む
鳥頭紀行
正直言って、久しぶりに中身の無い本に出会った。真面目なのか不真面目なのかすら、判別できなかった。
ジャンルとしては旅行記なのだろうけれど、旅行先のことにはほとんど触れらず、どこへ行っても自分のことばかり書かれている。行く先々を否定するような文章。作者のファンでない人は読まないほうが良いと思う。 続きを読む
バカの壁
a href=”http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4106100037/honbakononaka-22/ref=nosim/” target=”_blank”>
話題になっている本なので賛否はあると思いますが、私にとっては「わかりにくいけれど、シンプルなメッセージの本」だと感じました。ここ数年、アメリカとイスラムの関係、北朝鮮拉致問題など社会的・国際的に「何もそこまでやらなくても・・・」と思えることが多くなっていると感じることが多くなっています。 続きを読む
バナナと日本人
フィリピンと日本の関係について色々と調べているときに、出会ったのが本著でした。20年前に書かれたもので、現在とは状況も変わっていると思いますが、バナナの安定した価格やフィリピン経済の状況、人々の暮らしなどを考えると、本質的な構造が変わっているとは思えない。 続きを読む
無人島に生きる十六人
本の装丁からは想像がつかないが、実話の漂流記。明治31年16人を乗せた帆船は座礁し、珊瑚礁へ漂着。以降、一致団結して水・食料の確保に留まらず、生活のなかに様々工夫を凝らす16人。そんな明治男たちの逞しい実話。 続きを読む
行かずに死ねるか!
7年半に及ぶ自転車による旅行。著者はあらゆる「世界一」を感じるべく、世界旅行へ。その年月や10万キロに及ばんとする走行距離は敬服に値する。旅行記や紀行文はとても好きだ。スケールの大きいほうが、より心惹かれる。
続きを読む
ジーナの家
中原 欽一郎 (著)
日本で働くフィリピンの女性をお嫁さんに迎えた家庭のお話を、一家のお父さんである著者の目で見た内容。ある日突然息子がフィリピン人女性を家に連れてきたあたりからの出来事や家庭でのエピソードを中心に、章立てごとに我が子が子供の頃のエピソードを差し込んで、お嫁さんを中心とする出来事に困惑する息子の気持ちを表現しようという作風。 続きを読む
セブ島ふたり暮らし
フィリピン(セブ島)またはフィリピン人の生活様式や考え方について書かれた、ルポルタージュです。 決して”××暮らし月20万円・・・”といった類似タイトルの、リタイヤメントした方をターゲットにした著作とは、明らかに違う内容です。 続きを読む
アジアを生きる
本書はノンフィクションではなく、灰谷健次郎さんのエッセイです。灰谷ファンの方にお勧めします。アジアの人たちの普通の暮らしに興味があり、子供の目線で描写する灰谷さんの作品ということもあって、本書を手にしました。 続きを読む
クレージー・メーカー
身の回りにある様々な食品には、脳の成長や活動を阻害したり、脳そのものを破壊したりする化学物質が含まれている。 そういった食品の危険性を精神障害や生活障害の患者さんの症例や食品分析の結果から、次々に明らかにしていく内容には、恐ろしさを感じました。 続きを読む
エコツーリズムってなに?
自然が好きな方、海外旅行が好きな方、そしてスローフードに関心ある方にお勧めします。マレーシアに旅行した時、”エコツアー”と名打った現地ツアーに出かけたことがきっかけで、”エコツアーってなんだろう?”という疑問がありました。 続きを読む
経済成長がなければ私たちは豊かになれないのだろうか
社会や地域の中で、自分は何かに”振り回されているかも・・”と感じる方にお勧めします。 前に進むことによって、皆が仕事ができ、暮らしの糧を得られる現代において、環境問題や南北問題の原因とされる消費文化を根本的に変えようと言う人は理想主義者なのか? 続きを読む
マレーシア凛凛
本書は、実際にマレーシアに行ってマレーシアという国やそこに暮らす人々に関心を抱いた方に、是非お勧めします。 マレーシアという国とそこでの暮らしは、数回の旅行でリゾートやクアラルンプールを訪ねただけではわからない、”多民族・多宗教国家であるマレーシア”の複雑さがあると以前から感じていました。 続きを読む
人生を楽しむイタリア式仕事術
イタリアの職業感に興味がある、アパレル関係の方にお勧めします。 世の中、”スローフード”やブランド物などイタリアが流行る一方で、明るいと言われるイタリア人が、どんな姿勢で仕事をしているのか、以前から興味があり、衝動的に本書を手に取りました。 続きを読む
人生百年 私の工夫
私は子供の頃、120歳まで生きたいと願っていた。 そのころには普通の人も宇宙旅行ができる世の中になると思っていたからだ。 本書では、前向きな姿勢で社会との関係を持ち、子供に依存しない日々を過ごしてゆくことが生きることの工夫であると訴えています。 続きを読む
生きかた上手
全編にわたり、筆者のお人柄がわかる一冊です。医師という職業を通じてご自身が得られた”生きること”に対する、筆者の姿勢が、何か世の中に流されて、朧げな不安を感じつつ過ごす自分を見つめなおすきっかけになりそうです。 続きを読む
職業としてのソフトウェアアーキテクト
建築分野における建築設計士や大工などと、ソフトウェア開発分野における様々なエンジニアと呼ばれる人たちを対比し、ソフトウェア開発の様々な当事者が、職業としての役割や責任を明確にし、プロとして全うしよう・・・というメッセージを伝えようとしている本だと感じました。 続きを読む
サムライカード、世界へ
仕事の取引先(JCB)について書かれた著作ということで読みました。私自身は、名前を知っている人物が登場することに親しみを感じ、比較的スイスイと読ませてもらいました。JCBという会社に興味がある方には、どうぞお勧めします。 続きを読む
魚の目利き食通事典
私は決して食通ではありません。しかし自分の口に入る物はどういうものか・・・?が気になり、キッチンにも置ける気軽な書籍はないかと探した結果が本書でした。ここで紹介されている魚介類は、食卓にのぼる大半を網羅していると思います。(少なくても我が家では) 続きを読む
日本食材百科事典
日常、口にする食材のあれこれを知りたくなって、探した書籍が本書でした。野菜や魚介類の特徴や調理法だけでなく、由来や価格相場まで幅広い情報があるので、色々な使い方ができる一冊です。読んでから買い物するか、買ってから読むかはご自由に! 続きを読む
週末スローフード生活
まずは遊び感覚で楽しめる、スローフード入門書としてお勧めします。本来、スローフードの考え方そのものは、グローバリゼーションや極端な経済成長によって、失われつつあり生活の知恵を取り戻し、自然の一部としての共生することで、安心できる社会と生活を取り戻そうという考え方が根底にあると思います。 続きを読む
自転車生活の愉しみ
筆者はとても自転車が好きなんだな・・・ということが伝わる一冊です。自転車の楽しさが伝わってきます。また自転車のメンテナンスについても丁寧で分かりやすく書かれているので、”自転車初心者”の私にも大切な一冊です。 続きを読む
食の堕落と日本人
最近太りすぎが気になる中年諸兄や必要以上に痩せ願望のある若い女性に読んでいただきたい一冊です。 スローフード以前から、日本食の良い点は数多く言われていたし、ニューヨークなどでも慣れない箸を使ったニューヨーカーが豆腐を食べて、ヘルシーしてる。 続きを読む
イルカと墜落
ドキュメントを描き続けてきた筆者に、まさかこんなことが起きるなんて・・・と信じられない。そんな偶然と、その中にあっても無事に帰られた方々の奇跡のようなご経験は、まさにノンフィクション作家に与えられた何かの啓示なんだろうと素直に思いました。 続きを読む
地球は売り物じゃない
自らの健康や体調の維持のためには、できるだけ本来の自然に近い食事を摂取することが基本であることは、誰が考えても明らかでしょう。 必要以上に手を加えたモノ、そもそも人工的に作り出したモノなどは、可能な限り口にしたくないと誰もが考えると思います。 続きを読む
お金とモノから解放されるイギリスの知恵
単純に、イギリス人の考え方やイギリス式の”一面”を垣間見たい方、イギリス人の生活全般に興味のある方に、本書をお勧めします。 ”比較文化論”まではいきませんが、”比較生活論”といった感じで、イギリスでの事象やイギリス人の感じ方を紹介しつつ、日本または日本人の振る舞いや考え方と比較する文体になっています。 続きを読む
スローフードな人生
とかくトレンドとして扱われたり、教義を極める宗教家のような学者先生が好むテーマになりがちな”スローフード”について、著者が時間をかけて接した”スローフードを地でいく人たち”に関するルポルタージュです。 続きを読む
スロー・イズ・ビューティフル
スローフードに始まった感のある、「スロー文化」というなのムーブメント。単に”のんびりゆっくり過ごすことが人生の豊かさに繋がります”というだけでなく、私たちの社会や環境へも様々な形で繋がっていくというあたりは、文化人類学者らしい視点で書かれており、考え方としての”スロー”が如何に大切で素敵なことか、頭の中を整理することができました。 続きを読む
大人の酒・男の飲み方
この手のタイトル(失礼!)にありがちな、”ウンチク”ばかりの内容ではなかった点が予想外に、”いい感じ”でした。本書で語っている、島田雅彦氏のインタビューが読みたくて手にした本書ですが、お酒は美味しく楽しく嗜むことが大事という、当たり前な内容で少しホッとしました。 続きを読む